無聊写記は、2004年の第一期ブログブームの頃、私的な写真日記としてニフティの「ココログ」というサービスを使用してスタートしました。その頃の私は赤瀬川原平の大ファンで大きな影響を受けており、日常・非日常で見過ごされてしまう光景を探し、その写真を撮り、記事の冒頭に写真を配置したブログを書いてみることにしたのです。私はそのような写真が撮れた時ロラン・バルトの言うところの「プンクトゥム」を感じていたのだと思います。わざわざネガをフィルムスキャナーでデータ化してブログに張り付けておりました。当時は画像の読み込みに時間がかかったため画像の大きさは 450×300px としていました。
2007年に初めてデジタル一眼レフを買ったとき、とてもうれしかったのですが、仕事以外ではほとんど使用していません。それというのも iPhone のカメラがあまりに高機能なためスナップや仕事の記録は私にとってこれで十分になってしまったからです。この 20年で写真に対する興味は、薄れたわけではありませんが、なんだか全く違うものに変化してしまったように思います。ブログは、写真よりもコンピュータ、アート、建築のノートが多く、自分自身の指向の変遷の記録のようになっていきました。
その後仕事が増えスタッフが加わり、結婚して子どもが生まれたりなど忙しく、ブログを書くことから離れておりましたが、Obsidian を知り使い始めたときに「デジタルガーデン」という概念を知り、ちょっと興味を持ちました。「デジタルガーデン」とは、個人が知識やアイデアを育て、整理し、公開する非線形のウェブ空間です。ブログのように読まれることを前提としたり、定期的にアップしたり、ということから解放されますし、「記事」ではなく「ノート」というパーソナル感が、世界へ向けて公開する、というよりも、自分自身のために記録を整理しておく、という手軽さを感じます。そこでちょっとやってみたくなり、昔のブログをベースに再開してみよう、という気分になったという訳です。しかし実際ノートを作成してみると、「記事」のように発信が目的のノートになってしまっていますが、その辺りは自由な裁量で好きに書こう、と思っています。
Obsidian + Quartz5 について
メモの活用について昔から興味があり、社会人になりたての頃は、京大式カードで記録していました。Palm の流行時には HanDBase で遊んでおりました。2003年に Microsoft OneNote が発売されたときはすぐに買いました。機能は素晴らしい!と感じていたのですが、使ってみるといまいち馴染めませんでした。Evernote は 2010年から使用しはじめ、現在は仕事メインでスタッフと共有(リアルタイムで複数人で議事録などを作成できるのがいい)しながら、かなり使っている方だと思います。Notion が出たとき、そのスペックと可能性に非常に興味をもちましたが、思い付きのメモを取るには少し使いにく、学習障壁も高いため導入を見送っていました。その後、Markdown ファイルを扱うノートアプリが盛り上がっていることを知り、いくつか試した後、Obsidian を日々の ToDo を管理するデイリーノートとして使い始めました。使い続けているうちにこれこそが理想のノートだと感じるようになり、その後 Obsidian のノートをウェブにできたらいいなぁ、と思っておりました。Obsidian には Publish という8$/Mo のサービスがあるのですが、「年間約100$かぁ」と躊躇していました。2026年7月になって、Quartz5 という Obsidian の vault を静的サイト生成する無料のツールの存在を知り、忙しさにかまけてモバイル対応どころか更新もできずにいた WordPress 運用ブログを Obsidian + Quartz5 へ移行する気になりました。Quartz5 は、Git と GitHub を使用できる必要があり、私は全くの初心者だったため概念習得に時間が掛かりましたが、ChatGPT のおかげで何とかなり、移行自体はスムーズでした。
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